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見積もり担当職人の菊池による「塗装職人のふれあい日記」

2020年3月6日

適正な仕事に3日は要する屋根塗装を1日で済ましたとても残念でちょっと悪質な工事

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塗装は、業者選びで大きく変わります。

いいかげんな業者に頼んでしまうと、傷みが早くなってしまうので、是非今回の記事を読んで業者選びのご参考にして頂ければ幸いです。

今回のお宅も、前回の塗装が不十分で屋根がひどい状態になっていました。

 

こちらのお宅には、大屋根と1階部分に下屋がついているお家で、ベランダからは下屋が確認できる構造になっています。

最初に見積もりに入らせて頂いた際に、下屋をチェックしたのですが、少々表面の剥がれがあり傷んでいました。

ですので、その時は「これはきちんと高圧洗浄をして、旧塗膜を全部剥がす必要があるな…」と考えました。

でも実際、足場を組んで職人の一級塗装技能士、原本が大屋根に上がってみると、この写真のような状況……。

 

表面の塗料どころか、塗膜のほとんどが剥がれ落ち、砂や汚れでドロドロの状態です。

こちらは 高圧洗浄でその屋根の汚れを落としている動画です。

通常であれば、前回の塗膜の上に下塗りをし、中塗り、上塗りの3回塗りで屋根塗装を仕上げることができるのですが、この状態では前回の塗膜は無いも同然なので、高圧洗浄で前回の塗料をすべて剥がした後に、水性カチオンシーラーを塗ってから下塗りを行い、4回塗りする必要があります。

 

このお客様宅は、コロニアル・アーバニーという種類の屋根で、通常屋根に使用される一文字タイプのコロニアル屋根と違い、亀の甲羅のようなデコボコしたタイプで、瓦のように重ねて屋根を覆ってあります。

屋根は厚みがあり1枚1枚の境には目地のようなすき間があり、その隙間にも十分塗料を行き渡らせるだめにもかなり手間がかかります。

例えていうならば、恐らく職人であれば一番手間のかかる屋根はこのアーバニーと答えるぐらいの屋根になります。

しかも屋根の面積が130平米くらいあるので、屋根の広さもなかなかです。

 

ところが、前回の業者はたった1日で塗り終わったのだとか。

アーバニー、且つ130平米の広さ。職人の人数を多めでやったとしても3~4日は屋根塗装にかかります。

それにも関わらず、その時の職人は2人だったそうです。

 

ということは、前回の業者は下地調整などもせずに、色だけを塗って仕上げています。

 

お客様には現状を説明して、下塗り剤の下に水性カチオンシーラーを塗ることを許可頂きました。

追加料金にはなってしまいますが、屋根の下地をしっかりとしたものにすることができます。

水性カチオンシーラーは、下地を強力に固めるための下塗り剤ですので、塗膜がはがれてしまった屋根にも使用することができるのです。

 

高圧洗浄→下地調整→水性カチオンシーラー→下塗り→中塗り→上塗り

 

と工程と日数を重ねることで、しっかりとした屋根塗装となります。

高圧洗浄で残った塗膜をすべて剥がし、下地調整の際に2か所ほど瓦の割れがあったのでコンクリートボンドで補修し、4回塗りを行います。

 

ちなみにこちらは過去に工事をさせて頂いたお客様宅のひび割れ補修の事例です。

その時の洗浄前がこちら。

境にはコケと汚れが詰まっています。

 

 

このように傷んでいる屋根なので、普通の塗り方をしてしまったら、今後きっと持たなくなってしまうでしょう。

工事は始まったばかりで、仕上げまでは日数がかかるため、またこちらのブログでご報告ができればと思います。

こちらうちの屋根塗装になります。

屋根塗装は、家を守るためにも大事な塗装ですので、1日で工事を終わらせられることはほぼ不可能です。もしも見積もり時に屋根塗装にかかる日数を質問して、1日と返答があったら、業者を候補から外すのも1つの方法です。是非お客様ご自身で、気を付けて見て下さい。


今日は屋根の塗装にスポットをあてたお話をさせて頂いたので、さらに少し、屋根にまつわる新築住宅を購入する際のミニ知識もお話したいと思います。

 

最近建売のお家などで、軒の無い家をお見掛けします。

お隣との間が狭いのも一つの理由かとは思うのですが、この「軒」、実は外壁の傷み方に大きく関係があるのです。

もしもこれから新築の購入を考える方がいらっしゃいましたら、新築物件に「軒」があるかどうか確認して見て下さい。

雨に直接さらされるのと、軒というひさしがあるのでは大分壁の受ける雨のダメージが変わります。

イメージとしては、雨の日にツバのあるキャップをかぶっている場合と、何もかぶっていない状態では、顔の濡れ方が変わることを想像して見て下さい。

キャップのツバが、屋根の「軒」というイメージです。

 

さらに、最近の住宅屋根によくある、明り取り用の天窓も注意が必要です。

天窓は、ガラス部分にヒビが入ったりしますし、サッシの歪みなどが雨漏りの原因になりやすく、メンテナンスにも足場が必要であるため、ちょっとした修理にもお金がかかります。

天窓の修理は、修理したことで雨漏りを引き起こす場合もあるのでサッシ屋、板金屋ともに二の足を踏む箇所です。

もしご自宅に天窓があって、必要がなさそうであれば、つぶしてしまうこともできますので、屋根塗装の際にご相談下さい。

※こちらも過去の工事の参考写真です。

 

ちょうど5月ごろに天窓をつぶして屋根塗装を行う工事がありそうなので、またそちらもブログでお話しできればと思います。

 

家を守る屋根の塗装にはくれぐれも、高圧洗浄や下地処理だけでなく、しっかりと3回塗り塗装をしてくれる業者をお選び下さい。

そうすることで、屋根の寿命を延ばすことができるのです。


カテゴリ:戸建て

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