外壁塗装情報 |
高圧洗浄のすべて |
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見積り担当の岩淵です。 前回、塗装の仕事の一部として「養生」についてご紹介しましたが、今回は養生の前の作業、「高圧洗浄」についてご紹介したいと思います。
塗装準備には「足場」→「高圧洗浄」→「養生」と塗る前に3段階準備があるのですが、高圧洗浄は、塗装の完成度に大きく関係する、なくてはならない作業の一つです。
ある意味、塗装とは女性のお化粧と同じです。 お化粧をするときに、汚れたままの状態で、その上から化粧をしてもあまり綺麗に仕上がらないですよね。
外壁の塗装もこれと同じで、まずは外壁を綺麗にしないと新しく塗り重ねる塗料の密着が悪くなり、せっかくの工事が無駄になってしまうこともあります。 ですので、この高圧洗浄は塗装において『基本のキ』と言えるのです。
外壁を綺麗にするのであれば、根本的なところからしっかりとやらないと、完璧な塗装はできません。
外壁の汚れには、コケやカビの汚れ、泥、飛散物(鳥の糞など)、雨染みなどがあります。 コケは、お庭が広い家や、土などが近場にあると湿度や湿気の関係で生えやすくなります。 コンクリートであっても、ヒビから水が染み出ているとコケが生え、日があたらない北側も湿気がたまることが多いのでコケは出やすくなります。 もしも壁に緑色の汚れがついてきたら、一度コケを疑って見ましょう。 カビも同様で、湿気や湿度に関係して発生します。
これらを洗浄するために、高圧洗浄機を使用するのですが、職人が使用する高圧洗浄機は、普通のご家庭で購入することができる電気タイプのケルヒャー等とは違い、ガソリン式のエンジン発動タイプのものなので、洗浄の威力がぜんぜん違います。
こちらの写真を見ていただくと分かりますが、
洗浄圧が非常に高いので、この写真のように、コンクリートの上にできた、雨染みなども白く綺麗にすることが可能です。 高圧洗浄は、一見するとただホースで作業するだけなので、簡単そうに見えるのですが、実は作業するのは結構大変です。 水の勢いがすごいので、作業する人間はかならずカッパと長靴を着用するのですが、夏は汗でびちょびちょになり、冬は水の冷たさと寒さに凍えながらの作業となります。
また、高圧洗浄にもやり方があり、初心者には難しい作業でもあります。 丁寧で綿密な洗浄をしないと汚れが残り、塗装がうまくいかない原因になってしまうのです。 洗浄が甘かったせいで塗装ができず、洗浄からやり直し…などということがないように、安全を確保しながら、1日かけて注意深く作業をします。
ですので、終わったその日に塗装をする、ということはまずありません。 冬場などで乾きが悪ければ中一日乾燥時間をもうける場合も…。 逆に夏場は暑さの関係で、乾きが早いため翌日には次の作業ができることもあります。
家の大きさにもよりますが、通常の2階建てであれば1人~2人ほどで洗浄作業を行い、3,4階建ての場合は、高圧洗浄機のコードをさばく人間も必要なため、少なくとも2人は必ず必要です。
高圧洗浄で綺麗にできるのは、屋根や外壁だけではありません。 タタキ、土間、玄関タイルなど本当に綺麗になります。
塗装をする際にサービスの一環で、網戸やサン、駐車場の床なども一緒に洗浄をかけさせて頂く場合もあります。また雨戸の戸袋なども、雨戸を1枚だけ出して空いた隙間に高圧洗浄をかけるのですが、ものすごいどろどろなものが戸袋から出てきて、お客様に驚かれることが多いです。
古い網戸は、高圧洗浄をかけると外れてしまう場合があるので、できない場合もあるのですが、お客様にご判断を頂いてご説明をしてから、圧力を調整して綺麗にすることも。 レンガ周りなども、高圧洗浄をかけることで、けっこう綺麗になるのでおススメです。
もしも、普段あまりお手入れできない箇所がありましたら、高圧洗浄の際に是非ご相談下さい。 駐車場の屋根や、戸袋の中、届きにくい2階の窓のサンなど、意外なところがピカピカになると思います。
長年の汚れが落ちていく様子はとても気持ちが良いです。ぜひ動画をご覧ください。 |
9年振りのリピーター様宅とそのお隣を同時に塗装中 |
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ご無沙汰しています。職人の星野です。
この日はI様宅の外壁を中塗り中。壁はジョリパット。塗り壁の一種で塗料の吸い込みが激しい壁です。使用塗料は下塗りが水谷ペイントのナノコンポジットフィラー。中塗りと上塗りがナノコンポジットWです。超低汚染性と耐久性を両立した無機系塗料です。
※再塗装のご注文を頂いた「お得意さまシリーズ動画」です。 |
塗装をするお客様のニーズに答えるために |
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現場管理、見積もり担当の松尾です。 先日、横須賀のお客様宅に外壁塗装のお見積りで伺ったのですが、外壁や屋根に経年劣化が見受けられたほかに、場所柄、海が近いことからドアや窓の策などの鉄部に白錆(錆には赤錆、黒錆、白錆と種類があります)が多く目立っている状態でした。 今回の施主様は、ご家族が塗料メーカー関係のお仕事をされていましたので、塗装の際に塗料などもいろいろとご希望があり、塗装職人として今持っている技術の中でどこまでできるか…というクオリティの限界に挑戦をする現場となりました。 お打ち合わせの段階から、「この塗料はここに塗ったらこうなります」と言ったリスク管理のお話しも、かなり詳しい内容になり、職人にもいろいろと知恵を出してもらいながら、お客様とお話しを進め、プロ同士としてのお打ち合わせをさせて頂きました。 塗料というのは、それぞれの特性によって一長一短があり、塗る壁の条件で発揮される度合いが変わることもあります。 実際、お客様宅の外壁の状態によっては、塗料の効果がうまく出ない場合もあるのです。
例えるならば、車のスペックを見るときに燃費を気にされる方は多いと思うのですが、その数値はあくまでも何の障害もないオーバルコース(レース用のコース)で測定したものなので、いざ車を市街で走らせてみると、信号機や交差点で止まったりすることで、思ったよりも燃費が良くない場合があります。 それと同じで、塗料もあくまでもそのメーカーが用意した条件下の壁で試した結果を、効果として紹介しているので、「この壁の状態だと効果が上手く出ない」などということが出てくるのです。 そのような理由から、塗料のリクエストをただお聞きするのではなく、お客様の話しを注意深く聞き、職人と相談をし、外壁の状態に合っていて、尚且つお客様のご要望にもお答えできる方法を一つ一つ探しました。 こういった時に頼れるのが、この道30年のベテラン職人・原本です。 30年で培った経験と、一級塗装技能士の知識で原本からは多彩な提案がありました。そのおかげで、今回は本当に最高の塗装の提案ができたと思います。 実は、このブログの時点では塗装の完成をまだ見ていなので、この打ち合わせで予定された塗装が、どんな仕上がりになっているかは分からないのです…。 実際見たら、またここで報告したいと考えています。
今回は、本来であれば塗らないシャッターなども塗ることになりました。 通常、シャッターボックスは塗りますが、シャッター自体は塗ると開かなくなってしまうため、塗らないことがほとんどです。 ですが、お客様から「シャッターの錆を止めたい」というリクエストがあり、シャッター自体を塗るリスクもご理解頂いた上で、塗装させて頂くことに。 通常ではチャレンジしない箇所でしたので、職人の工夫でどのようになっているのか、仕上がりが本当に楽しみです。
また、通常窓の枠部分であるアルミ枠は、塗っても塗料がはがれてしまうことが多く、塗装保障のつかない部分でもあるので、ほとんどの現場では塗らないのですが、ここもリクエストがあり、原本が知恵を絞って塗ってくれることになりました。 こうした「塗らない」とされる部分を、プロがどう塗りとしてまとめるのか…というのも腕の見せ所な気がします。
実は今回の現場で、一つ事前調査の際に、間違った判断をしてしまった箇所がありました。 僕が事前調査を担当したのですが、写真にあるドアの部分に錆が出ていたので、てっきりスチール(鉄材)のドアだと思ってしまったのです。 ところが、実際作業に入ってみると、一面にダイノックシートが貼ってあるタイプのドアでした。 ダイノックシートというのは、フィルムシートで、スチール製のドアの上などに貼り、本来であれば素地の部分のスチールが錆びないようにするためのシートです。それなので、錆が出るはずがないドアに錆が出ていた為、僕は「ダイノックシートではない」と思ってしまったのです。 このダイノックシートを剥がすのは、とても手間がかかるのですが、ここでも原本たちが手を尽くしてくれて、綺麗にドアからダイノックシートを剥がし、さらには最上の仕事をしてくれました。 本当に今回も、現場の職人たちに助けてもらいました。 その後、なぜダイノックシートから錆が出たのかを調べたのですが、色々と職人に話しを聞いたり、メーカーに問い合わせたりした結果、フィルムに小さな亀裂が沢山入り、そこから錆が出てきたのではないか…ということでした。
今回の経験を、是非とも今後につなげたいと思います。 本当に、どの現場もそうですが、塗装作業というのは、リレー方式で、それぞれの職種の人間が上手に仕事をつないでいくことで、完成度の高い塗装が仕上がります。 僕もそんなリレーを繋いでいる中の一人ではありますが、現場管理の人間として、お客様からも、職人からもこうした様々な希望や意見を聞き、両方が納得のできるところに納めるのが、自分の仕事だと思っています。 これからも、どうやったらお客様のニーズに答えることができ、職人にとっては仕事がやりやすく、且つベストを尽くすことができる仕事になるかを考えていきたいです。 いつでも期待度が高い仕事に答えられるよう、お客様と職人、両方が納得できる仕上がりにするために、現場管理に尽力できればと思います。
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