2007年2月28日
塗料と費用をムダにしないために |
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塗装工事で使う塗料の種類です。それぞれ壁用・屋根用、木部・鉄部用の用途のものもあります。
◆アクリル塗料 現在では、もうひと昔前の塗料。塗料の耐用年数は6、7年。
◆ウレタン塗料 木部・鉄部に使う塗料では主流。塗料の耐用年数は8~10年。
◆シリコン塗料 耐用年数が長めで、費用とのバランスがとれる塗料としては最高級。塗料の耐用年数は12~15年
◆フッ素塗料 塗料の耐用年数は15~20年
それから、溶剤(油性)と水性の塗料があります。
〇シンナーとまぜて使う塗料… 溶剤 (油性) 〇水とまぜて使う塗料… 水性
コロニアル屋根(カラーベスト)は、カベと違い一日中強く紫外線が当たります。 そのため夏にはやけどしそうなほど熱を持ちます。 過酷な環境にさらされる屋根は溶剤塗料のほうが長持ちします。
カベ塗料は「モルタル専用」と「サイディング専用」の塗料もあります。
サイディングは、たての継ぎ目のひび割れや、よごれが傷みの特徴です。 継ぎ目(目地)には、「シーリング材」というゴムのようなものが、埋め込まれていますが、亀裂が生じているひび割れは、塗装前にかならず新たにシーリング材を注入する工事を行います。
はじめに塗る下塗り塗料は、「シーラー」と呼び、塗料の付着をよくする「接着剤」の役割をします。
ひびが多くなるモルタル壁は、水のようにチャプチャプした「接着剤」ではなく、ドロドロとした「接着剤」をカベにすり込みながら、下塗りとして塗ります。
この場合、下塗りから上塗りまで、すべてドロドロの塗料にすることで、より塗膜を厚くしてひびに対応するようにすることもあります。
また、比較的大きなモルタルのひびは、サイディングの目地と同様、塗装前にシーリング材をかならず注入します。
塗料を塗るときは、必要以上に薄めた塗料で3回塗ってもあまり意味がありません。適正な濃さの塗料で3回塗ります。
ただし、薄めすぎをしなくても、ほかにも注意しなければならないところがあります。
それは「下地調整」という作業です。
下地調整の場合は外壁より、鉄部や木部に対して、重要な意味を持っています。
例えば、古くなってキズがついたフライパンで卵を焼くと、こびりついてなかなかとれません。 でも新品のフライパンは、ツルリとキレイにすくえます。 塗装もこれと一緒です。
フライパンはキズなしの方がいいですが、塗装の場合は細かいキズをつけてから塗らないと、はがれる可能性が高くなります。
つまり下地調整とは、塗る前の下準備で、「サビ」「よごれ」「塗膜のハガレ」などを、専用の道具を使い除去しながら、同時に研磨(キズ)をして塗料の密着をよくする作業のことです。
下地調整をしないという事は、汚れの上やハガレかかっている塗膜、劣化した塗膜の上から塗ることになります。ですから、たとえ規定の濃度にうすめた高品質の塗料をつかって何回塗っても、無駄におわってしまう可能性が出てきます。
塗装はこの下地調整によって決まるといわれるくらいですが、正直手間のかかる仕事です。
塗る前の作業ということもあり、塗ってしまえばやったかどうかが一切わからなくなります。
カベやコロニアル屋根の場合、下地調整は「高圧洗浄」です。
特にコロニアル屋根(カラーベストともいいます)は、この高圧洗浄が最も重要になってきます。
コロニアル屋根には、かならず「藻・コケ」が発生していますが、いずれも、高圧の水流でなければ取ることが出来ません。
この水流の強さは、ノズルの先端を長靴に当てると、溶けてしまうほどの強さです。
以前、屋根全体がバリバリになって、花が咲いたように塗膜がはがれた屋根に遭遇したことがあります。
聞けば塗ったのは2年前とのことです。
通常は半日ほどあれば洗浄できます。しかしその時はアリを追いかけるくらいのスピードで洗浄しなければ、中途半端に付着した塗膜を削り取ることができなかったため、1平方メートル洗浄するのに、5分以上かかりました。
結局屋根だけで1日半かけて終わらせましたが、黒い塗膜が「ヘドロ状態」になって、地面に大量に落ちるほどでした。
中途半端な洗浄では、古い塗膜の上や「藻・コケ」の上に再び塗料を塗るだけなので、このように2、3年のうちに塗膜がはがれてくる可能性が非常に高くなります。それを防ぐために、これほど徹底して洗浄するのです。
さらに屋根は、紫外線や熱などの過酷な環境下にあり、塗膜がはがれやすいことから、下塗りから上塗りまで、塗料は必ず溶剤の塗料を使うようにします。 |
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