2014年11月19日
塗装業者にとって一級塗装技能士なんて意味ない? |
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「外壁塗装とビジネス」
試しにこの検索語で検索してみたら、いや~出てきますね(笑)
塗装業の参入チャンスとか、集客爆発営業みたいな感じで、どうりでインターネット見ても、ここ最近名前の聞いたことがない業者さんがやたら多くなってきたなーというのも納得できます。
以前からもそうでしたが、最近は益々という感じです。
心配なのは、現場とか技術が置いてけぼりで、ビジネス先行ばかりになってきてしまわないかということですね。
私もビジネスにはとても興味ありますが、ただこういうものを見ていると、ペンキだらけになって汗水たらして仕事する現場が蚊帳の外にされてしまっているような気がしてなりません。
このような営業手法がいけないということよりも、やっぱり塗装の専門性としての経験や技術があってこそ成り立つものだと思っています。
たぶんまだ経験の浅い業者さんや、これから塗装業を始めようと思う人が早とちりしてしまい、そういうものに頼ってしまうのでしょう。
さらによく見てみると、現場での技術的なことや工事対応のことは一切触れていないものがほとんどです。
集客だけに特化してますね。
本当に塗装業をするなら、集客も当然必要ですが、一番大事なのは工事の質とクレームなどの何かあった場合などの工事後の対応です。
もちろんお客さんの対応は重要ですが、それらは契約目的のためのお客さん対応ということに主眼が置かれているようです。
どうなんでしょうね・・
真剣に塗装店をやっている業者さんから見れば、業界全体が今こんな感じですから、かなわないって思う人も少なくないんでしょうね。
でもこういうのを見れば、これから塗装を検討する人も、業者選びをする際に何かのヒントになるかも知れません。
こういうと、うちの会社自身がそうなので、こういうブログなどで自分からの発信はあまり気が進まないのですが、本当にそう思うので仕方ありません。
ちなみに公益社団法人の神奈川県塗装協会の会員さんも塗装技能士が多いですよ。
だから現場で何十年も自慢の腕をふるってきたそういう本当の業者さんがいる一方で、ビジネス先行の業者さんが増え続けているのを肌で感じると、技術的に関する情報発信にも力が入ります。
お客さんから見ても、その差を感じてくれるのは難しいと思いますが・・
ここまで一級塗装技能士が報われていないのは、現場を知らない普通の人から見ると資格というのは少しややこしいからなんですよね。
家の外壁塗装とはほぼ関連性のない、施工管理技士や建築士などもあったりして、そのほか民間の資格やその会社が命名した何とか診断士というものなど、まぁそれはいくらでもあります。
そして一番報われない理由は、厚生労働省をはじめ、管轄の職業能力開発協会の啓蒙活動などが行われていないせいでしょう。
これは確実に言えます。
私が一級塗装技能士をとった11年前。
資格を取ると金バッジみたいなものももらえるのですが、それにはこんなことが書いてあります。
「技能士章は技能検定の合格者に常時着用していただき技能士としての誇りを持っていただくとともに、技能士は素晴らしい技能をもっていることを社会にアピールするため厚生労働大臣が交付するもので、昭和41年に制定されたものです。技能士章のデザインは、技能の枝の字を中心とした光とその間を結ぶ菊花によって構成されています。光は技能の輝きを表し、菊花は技能士のもつ名誉と誇りを表しています。あなたのご活躍を心より期待しています。厚生労働省」
と、まぁなんて勝手な・・・。
はっきり言えば人ごとですね(笑)
実際に受験案内だけで、資格取得者を応援するためのアピールなんてしてないんですから。
現状の塗装業界を見れば一目瞭然です。
一業者が資格を社会にアピールする力なんて普通はないわけですから、アピールするのは厚生労働省のほうで貪欲にしてもらいたいですね。
うちの会社のほうが、厚生労働省よりも何十倍アピールしていますよ。宣伝費もらいたいぐらいです(笑)
ちなみに一級塗装技能士を受験するためには、講習やら学科や実技のために用意しなければならない書籍や材料、道具などを含めて、実質1回で6万円前後の技能検定料かかります。
それが神奈川県だけでも百何人、全国レベルでみれば数千人いるわけですし、しかもこの数字は塗装だけではありません。
技能士というのは塗装だけではなくて、食品や衣服など他の職業もあるわけですから、啓蒙活動に少しでも役立ててくれれば、多くの一級塗装技能士の職人さんも仕事で困ったり、無理して赤字覚悟の下請けをする人も少なくなるのではないのかと思ったりします。
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