2013年11月6日
チョーキングに最適なサイディングの塗料とは? |
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あまり自分たちのミスは公開したくはないのですが・・・
これはもう6年ほど前に塗り替えさせていただいたお家の外壁サイディングです。
塗膜の剥離です。
補修するために、弱くなった部分をトコトン手作業で剥離しました。
再塗装後です。
原因は、おそらくチョーキングです。
このお宅の外壁は当時チョーキングがすごかったのです。
いつも通り高圧洗浄をしたわけですが、問題なのはその後。
下塗りに、水性シリコンエポサーフというサフェーサーで塗ったのが原因でした。
サフェーサーというのは、チャプチャプしたシーラーと違って、フィラーのように少しねっとりしている下塗り塗料です。
チョーキングが激しい外壁の場合、このサフェーサーはどうやら最適ではないということが、経験によって後から判明したのです。
もちろん、メーカーのマニュアル通りに施工はさせていただいています。
ただチョーキングが激しい外壁の場合、どんなに高圧洗浄をしても、塗装を完全に取り除かない限りチョーキングは取りきれません。
チョーキングは塗料成分の樹脂に収まっている、色である顔料が浮き上がってくる現象です。
塗装の膜は、何ミクロンという世界で、その塗膜のどこからどこまでがチョーキングの層なのか、はっきりした境はありません。
なので、どんなに高圧洗浄をしても、次から次へとチョーキングの白っぽい水が流れ、それに終わりはありません。 で、なぜサフェーサーがダメなのか。 理由は、ねっとりしている分、取りきれないチョーキングにブロックされて、外壁下地に密着しないのです。
その結果、剥離が起きました。
これが水のようにサラサラ、チャプチャプのシーラーだと、チョーキングが取りきれない外壁でも下地まで浸透するというわけです。
お客さんには大変迷惑をかけてしまった例ですが、当時は長持ちするだろうということで、わざわざシーラーよりも高価で塗り手間がかかる、このサフェーサーで下塗りをすることもありました。
メーカーでは、シーリング汚染にも効果があるということで、モルタルよりもサイディングに比重を置いていたような気もします。
ただ仕様通り施工したとしても、このような弱点が後からわかることもあります。
チョーキングがない場所では、恐ろしいほどの密着性を発揮するんですけどね。
これから塗装を計画される人で、外壁を手で触ってみてチョーキングが激しい場合は、以上のことを参考にしていただければと思います。
これは現場数をこなしているからこそ判明している事例かもしれません。
メーカーの仕様通りにも想定外があるってことのひとつだと思います。 |
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